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さようなら、フンダリー・ケッタリーのメモ

本編に関係ない裏設定もあり。変に凝っちゃう時があって自爆すること多し。※時折追加、修正有り。

◆主要登場人物 ◆にこの関係者 ◆槐の関係者 ◆その他の人物

主要登場人物

媚山こびやま にこ

23歳→24歳。物語開始当初は無職→清掃会社の事務員。
交際をしていた男に二股をかけられた末に捨てられ、自暴自棄になって会社を辞め、母親が作った借金を肩代わりしてしまって貯金を失い、すっかりやさぐれてしまっていた。
就職活動に勤しんでは惜敗する日々を送っていた或る日、泥酔していたところを見知らぬ美青年に介抱され、酒の勢いで強姦してしまう。翌朝、正気に戻ったにこは警察に出頭しようとしたのだが、どういう訳か被害者の美青年と恋人契約をすることとなり、美青年は五年前に別れたきり連絡を取っていなかった幼馴染の槐だと知る。
幼い頃に両親が離婚し、母親と二人暮らしをしていた。お金にうるさくなってしまったのは、にこの養育費を自分勝手な理由で母親が使ってしまい、常に金欠だったことが原因だと思われる。
身長が低いこと、胴長短足な上に寸胴体形であること、目が細いこと、そして容姿の程度にそぐわない可愛らしい名前をしていることが物凄くコンプレックス。
自分の幸せばかりを追い求める母親が育児放棄をしていた為か、無償の愛を知らず、「何かをしなければ誰にも愛してもらえない」と思い込んでいる節があり、初めて交際に至った男性に尽くし、貢いでしまっていた。後に、母親と同じ行動をしていたのだと気が付いて自己嫌悪に陥る。また、複雑な生い立ち故か、他者に甘えることが下手。親に甘えた記憶が殆ど無いので、匙加減が分からない。
母親のことを毛嫌いしている反面、唯一の身内であることから、天涯孤独になりたくない恐怖と「若しかしたらこれまでの行いを反省して、自分と向き合ってくれるかもしれない」という微かな期待が邪魔をして、母親を見捨てることが出来ず、長年苦しんでいた。
一方、離婚した父親は新しい家族だけを大切しており、その中に自分を含めてもらえることはないのだと悟っているようで、父親のことは平気で見捨てることが出来る。
槐のことは金持ちの息子ではあるがそれを鼻にかけることもなく、偏見も少ないようで、他者に避けられることが多いにこを大切な友人として扱ってくれていたことに感謝していた。だが、槐とは違って、彼のことを異性として意識をすることはなかった。
最終的には、槐はにこにとって”大事な人”になっていく。

二連木にれんぎ えにす

20歳→21歳。物語開始当初は大学2年生、4月から3年生に。
大学に近いから、という理由でコンシェルジュ付きの高級マンションで一人暮らしをしている。
小学生の時にひょんなことで出逢い、引っ込み思案だった自分を変えてくれたにこを尊敬しており、不遇な彼女の力になりたくて、家庭教師をしてほしいと頼んで、彼女にお小遣いをあげてと親にも頼んだりと、健気ににこの生活を支えていてくれた。尊敬はいつしか恋心に変わり、槐はにこと恋人の関係のなりたかったのだが、高校卒業と同時ににこが失踪。何も告げられなかったことがショックで、彼女を探すことが出来なかった。
大学生になり、数合わせで合コンに連れていかれた際に、泥酔しているにこと再会し、童貞を喪失し、逃げようとするにこを逃がさない為に恋人契約を持ち掛けた。恋人契約を交わして暫くはやぐされまくっていたにこに振り回されたり、独り善がりなことを彼女にしてしまっていたが、徐々に”今のにこ”との付き合い方を学んでいき、ギクシャクしていた関係は良い方へと変わっていく。「どうしたらにこの為になるのだろう?」と自分の頭だけで考えるのではなく、「僕も正解が分からないから、一緒に考えよう」と二人で話し合っていけるようになる。
因みに実家はかなり裕福だが、社会勉強も兼ねて進学塾でアルバイトをしている。母親が茶道の師範ということもあり、お茶に詳しいという設定は上手く活かせなかったと思います。反省。

にこの関係者

媚山こびやま 博子ひろこ

にこの実母。43歳。年齢に見合わない、若々しい恰好と化粧をしている。 前夫との離婚後、女手一つで苦労して娘を育ててきたと主張するが、実際は育児放棄をしており、月々振り込まれる娘を養育費を使い込んでしまい、家計を逼迫させていた。
にこが大学進学の為にしていた貯金に手を出したことに何の罪悪感も抱かず、寧ろ育ててやった私への感謝として受け取ってやったと言い張ってしまうほど自分勝手。にこが独立してからも男を作っては借金も作り、彼女が成人すると借金の保証人の蘭に彼女の名前を勝手に書いたりするなどやりたい放題。
”自分が望んだように愛され、尽くされること”が”幸せ”であると考えていて、そうならないと癇癪を起す。
にことの絶縁契約の対価で大金を手に入れると、急に体調を崩し、博子は奈津男との子供を流産してしまう。恋人との幸せな結婚生活を手に入れるための手段である子供を失い、博子はかなり落ち込んだ。更には百万円の殆どを恋人(だと信じていた)の奈津男に奪われ、奈津男は失踪してしまう。途方に暮れた博子は元夫に縋るが、冷たく一蹴され、娘に縋ろうとしても弁護士に邪魔をされてしまい、絶望した博子は理不尽ににこを恨み、呪いの言葉を残してビルの屋上から身を投げた。

水沼みずぬま きよし

にこの実父で、博子の元夫。50歳。
前妻と離婚後直ぐに再婚し、後妻との間に二人の子供をもうけている。博子との離婚に至る決定打は自身の不倫だったのだが、博子の浪費癖、虚言癖、情緒不安定、育児放棄が最大の原因だと考えているので、不倫に走った程度の自分は悪くないと思っている。
博子との離婚が成立すると直ぐに後妻の美沙子と籍を入れたのは、彼女が懐妊していたので急いでいたという理由もある。一度目も二度目もできちゃった結婚。
前妻との子供であるにこのことは自分の子供であるとは認識しているが、愛情は無い。なので彼女の親権はあっさりと放棄した。にこと後妻との子供が接触するのが嫌なので、会わせようとしない。然しそれでも毎月養育費を払い、保護者の許可がいるようなことはとりあえず協力してやり、成人の祝いに振袖を贈ってやったりした自分は父親の義務をしっかり果たしている素晴らしい人間だと思っている。尚、自分も育児放棄をしていたという自覚は無い。新しい家族とは良好な関係を築いていると信じて疑わない。

水沼みずぬま 美沙子みさこ

清の後妻。37歳。物語に名前は出てくるが、特に絡むことはない。
短大を卒業後、就職した会社に清がおり、上司と部下という関係になる。いつしか男女の仲に発展してしまい、妊娠する。前妻との離婚が成立すると直ぐに、清と籍を入れ、会社も辞めて専業主婦になる。
清は美沙子の同情を惹こうとして、自分の悪い所には一切触れず、博子とにこの悪口をかなり吹き込んでいたので、美沙子は二人のことをよく思っていない。愛する夫との間に生まれた自分の子供が大切なので、清がにこのことを気にかけるのは気に入らない。
尚、実家の両親には清に離婚歴があることは言っているが、不倫の末の略奪婚であるとは言っていない。自分の子供にも、父親と母親は恋愛結婚をしたのだと言っている。

槐の関係者

二連木にれんぎ あずさ

槐の兄。30歳。妻の綏乃まさのと娘の嘉乃かのと穏やかに幸せに生活している。
親兄弟を除いた周囲の人間に「眉目秀麗の弟と違って、至って普通」と言われ慣れているが、コンプレックスにはなっていないらしい。成績優秀で人望も程々にあることが良かったのかもしれない。
現在は父親が経営している会社の副社長に就任しており、いずれは社長になることが決まっている。ということに甘んじないで、着実に力をつけていくことが出来る人。
可愛げのない弟はにこが絡むと面白いくらいに拗ねるので、からかうのがちょっと楽しいらしい。
尚、にこのことは境遇に負けないで懸命に生きている人だと思っていて、尊敬している部分もある。

二連木にれんぎ 玖璃子くりこ

槐の母親。50代半ば。和装の似合う上品な御婦人。物語に名前は出てくるが、特に絡むことはない。
お嬢様育ち(本家だとか分家だとかがあるような家柄)であることが関係しているのかは分からないがどうにも家事が苦手で、家政婦さんに丸投げしている。だが母親であることまでは放棄していないので、子供とは良好な関係を築けている。他者への偏見が少ない人で、何処の馬の骨とも分からないにこを差別したりしなかった。
茶道の師範の資格を持っていて、時折、茶会などに参加している。人数が足りない時は槐を引き摺りこむこともある。

二連木にれんぎ まゆみ

槐の父親。60代後半。外見は梓によく似ている。つまり、普通。物語に名前は出てくるが、特に絡むことはない。
グループ企業の社長であるので常日頃から忙しく、家にいないことが多いが、長期休暇を取得して、家族水入らずの時間をしっかりと作ってくれる人。この人も、にこのことを変な目で見なかった人。

その他の人物

川中かわなか 健児けんじ

通称【包茎シメジ】。27歳。顔は中の中くらいの平社員。
上昇志向はあるものの、実力でのし上がっていくタイプではない。その為、にこと上司の娘と二股をかけており、にこに貢がせた挙句に上司の娘を選び、にこに手切れ金の三万円を渡して話をつけようとした(にこは受け取らなかった)
上司の娘との婚約が決まると、公衆の面前でにこに二股をかけていたことを暴露され、危うく婚約破棄になるところだったが、口八丁で乗り切り、予定通り上司の娘を結婚した。然し、妻の父親である上司の信頼を失ったので、出世は遠のいた。

川中かわなか 絵梨菜えりな

高田部長の娘で、健児の妻。28歳。
中の中くらいの容姿で、年齢に見合っていない服装と化粧をしがち。
健児に二股をかけられていたことはショックだったが、過ちを後悔し、自分を想ってくれている彼の熱意に押されて、真実の愛を信じて、婚約破棄の危機を乗り切る。
夢の国が大好きな、頭の中に可愛いお花が沢山咲いているかもしれない人。

奈津男なつお

博子のヒモ。30代前半。
博子の目には美男子に映るが、実際のところは中の上くらい。小説家を目指しているからと言って働かず、博子に生活費を稼がせ、自分の面倒を見させていた。
博子と結婚する気はさらさら無く、妊娠している彼女に怪しい薬を飲ませて流産させ、絶縁契約で手に入れた百万円の殆どを奪って失踪した。
実は【奈津男】は偽名で、妻子がいる。浅慮がちな水商売の女性を騙しては貢がせて、飽きたら金を盗んで失踪して、本妻の所へ戻ることを繰り返すクズ。本妻は割り切っているのか、意地になってしまっているのか、奈津男と離婚をする気はないらしい。
尚、標的にしている女性と避妊をしないで性交をしているので、若しかすると、認知していない婚外子が何人か存在している可能性がある。

竹生たこう 月姫かぐや

弁護士。30歳。独身ではあるが、お付き合いをしている人はいる。
古風な顔立ちと、個性的な名前もあって【かぐや姫】と渾名されることが多く、本人もそれがコンプレックスだったらしいが、現在は開き直って利用しまくっているらしい。
梓の紹介で知り合い、博子との絶縁契約に携わってもらう。親子の絶縁に関する案件にかかわることが幾度かあるようで、にこの精神面などを気遣い、槐に助言をしたりしてくれた。